資格取得を目指す動き

福祉系三大国家資格の一つである介護福祉士は、日本社会の急速な少子高齢化、核家族化に伴って、近年ニーズが高まっている。
2000年4月の新たな社会保険制度の施行によって多様な事業所が福祉業界に参入したことで、殊更に活躍のフィールドが増えてきている。
また、養成校の教育カリキュラムの見直しと編成が進められ、実習時間が格段に増えた。
これは利用者のニーズが多様化する中で、実際の現場で役立つ専門知識と高度なスキルを習得したプロフェッショナルが求められていることに一因している。
介護福祉士は、ホームヘルパーなどの上位資格に位置づけられていることから、キャリアアップのために取得を目指している施設スタッフは多い。
実務経験を経て受験する方の場合、一定期間の実務経験に加え、実務者研修が必要だ。
実務者研修は無資格者450時間、旧ホームヘルパー2級修了者320時間、旧職員基礎研修修了者50時間と規定されている。
2011~2014年度の合格率は60パーセントを超過しており、2人に1人が合格する高水準だ。
更に、2013年4月の介護保険制度改正によってサービス提供責任者の要件が厳格化されことを受けて、取得に向けた準備を開始している方も少なくない。
介護業界は引く手数多の売り手市場であると考えて胡座をかき続けていると、給与やスキルが向上するチャンスを掴み損ねる。
急速に変化する業界の動向を意識し、自分自身を高める機会を模索する姿勢を忘れてはならない。

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